「ウィキッド」映画の日本語吹き替えキャストを大予想

『ウィキッド』映画、主要な登場人物の吹き替えキャストを大妄想するの巻。決起します!!

ハリウッドでの映画は2024年11月22日に公開されました。日本での公開は2025年春ですが、吹き替えはあるのか?歌も吹き替えるのか?キャストは誰になるのか?話題が飛び交っているので我慢できなくなりました。

エルファバ、グリンダ、フィエロ、マダム・モリブル、ネッサローズ、ボック、オズの陛下。

このあたりの吹き替えは、やはりミュージカル俳優の皆様であってほしい。独断と偏見で『ウィキッド』日本語版ドリームキャストを作っちゃいます。完全なる妄想回です。

映画が気になっている皆様、作品マニアの皆様、最後までお付き合いくださいましたら幸いです。

エルファバをやらなきゃ一番もったいないのは誰か

新妻聖子

エルファバの吹き替えになってほしいと私が切実に願っているミュージカル俳優さん。それはズバリ新妻聖子さん。

彼女の5オクターヴという驚異の声域を、もっともっと日本と世界の人々に知らしめたい。しかしまだディズニー作品の吹き替えで拝見したこともない。ここで出なければおかしいでしょ!もったいないでしょ!!

エルファバを実際に演じるシンシア・エリヴォは、アフリカ系独特のとてもパンチの強い声の持ち主であり、地声の高音が一番の魅力。吹き替えは彼女のハイトーンに負けない声でなければいけない。

また、数あるミュージカル作品でもこのエルファバ役は、第1幕ラストシーンで最も泣かせる歌「Defy Gravity」がある。地声のハイトーンを自在に操り、曲に負けない声量とパワーがなければエルファバは成り立たない。

ちなみにブロードウェイ初演でエルファバを演じたイディナ・メンゼル(ディズニーアニメ『アナ雪』でエルサを演じた)は、この役によって「鋼鉄の喉」と呼び名がついたほどだ。

様々な要素を組み合わせても新妻さんが最高峰。ミュージカル界で彼女を超える歌声はなかなかない。彼女の歌声の魅力をこれでもかと堪能できる役になるだろう。

笹本玲奈

どうしてももう1人だけ候補を上げたい。私はこの人が長年、エルファバを演じたいと願っていると思うし、是非とも彼女のエルファバを観たい。笹本玲奈さんだ。

何年か前、この方はミュージカルのガラコンサートで「Defy Gravity」を歌った。残念ながら権利の関係で音源は残っていないが、ファン仲間の中でとても評判になっていた。

きっと素晴らしかっただろう。私は『レ・ミゼラブル』のエポニーヌでも、『ジキル&ハイド』でのルーシーでも、笹本さんの歌声でものすごく深く感情移入した。この2つの役は私の中で笹本さんがベスト。

地声も裏声もハイトーンはお手の物だが、それだけではない。役の宿り方が人並外れているとでも言うのだろうか。どうしてこんなに?と思うほど、歌も演技もスッと心に入ってくる。ピーンと張ったフォルテッシモの力強さは流石の技術。

でも私がいちばん心を揺さぶられたのは、むしろ呟くような独白の場面だった。「コゼット、思い出す コゼット、変わった…」「見てよ私は誰 なんでここに?どうでもいいことね」といった、悲しい独り言の歌が耳に残って離れない。

演技者として本当に器の大きな人である証しだと思う。あらゆる意味で普通の女の子でいられない運命のエルファバを、その深い懐で包むように歌うのが見たい。

グリンダはアリアナ・グランデの超高音を出せる人

真彩希帆

『ウィキッド』のインスタでアリアナ・グランデが尋常でなく高いソプラノを出しているのを目撃し、度肝を抜かれると同時にこの方の顔が浮かんだ。真彩希帆さん。

彼女は『天使にラブ・ソングを』のシスター・メアリー・ロバートを拝見して号泣。しゃれたコブシやら歌い方の癖やら一切なく、役がそのまま台詞をしゃべるように歌う。ミュージカル歌唱の理想形だ。現在のミュージカル界でソプラノをもっとも巧みに操る人材の一人ではないだろうか。

宝塚の娘役トップスター時代から歌には定評があったらしいが、『ファントム』でも『ラブ・ネバー・ダイ』でもクリスティーヌを、『ジキル&ハイド』では笹本さんと同じルーシーを演じ、役者さんとしても八面六臂。

中2病の延長のようなメアリー・ロバートを演じた次の年に、辛い人生を経験してきたルーシーができるって、ちょっと信じられないくらい真逆。おそるべき憑依型の俳優さんとお見受けする。

真彩さんのソプラノと自在な演技で「可愛い&ちょっとバカ&悩み多き」グリンダが見たい!

屋比久知奈

エルファバと袂を分かつまでは天真爛漫だったけれど役目の重さを自覚していくグリンダ。ドラマを背負った彼女の魅力を生かす俳優さんとして、屋比久知奈さんも忘れてはならないと思う。

真彩さんと同じく『天使にラブ・ソングを』でのシスター・メアリー・ロバート。「グロリア」のハイトーンを他の誰よりも迫力ある声で歌いきった衝撃を今でも覚えている。

でもそれ以前に、ディズニーアニメ『モアナと伝説の海』でヒロインの吹き替えを担当。やっぱり聴き応え抜群だ。

メアリー・ロバートの後はあれよあれよという間に『ミス・サイゴン』のキムになった。12月に上演される『next to normal』のナタリーも演じている。ロックっぽい曲で感情を爆発させることもできるのだ。

あの声なら大いに納得だ。沖縄出身という背景もあるかも知れないが、彼女の歌声はお日様のように温かい。でも苦しい心情も純粋さがきわだって刺さる。

この二面性、人気とリーダーシップの裏に切なさと悲しみを抱えたグリンダにピッタリではないだろうか。

フィエロは王子の気品と軽薄さの両極端

上川一哉

以前の記事にも書いたが、この方は声そのものがピンクの吐息。一声聞けば女性がバタバタ倒れていくような甘い王子様の声だ。『イザボー』のお色気公爵オルレアン公ルイだった、上川一哉さん。

フィエロは太い声というよりも線が細い雰囲気が似合っている。なぜなら、アンポンタンから理想の恋人へ変化するから。

最初は「大学での勉強なんてまったく意味ナシ!人生楽しんだ方が勝ちだぜ!遊び=学びなんだぜ!」とか堂々とのたまうド阿呆。

しかしエルファバに刺激を受け、動物がオズで迫害されている現状や大きな権力に立ち向かう信念を徐々に学び取っていく。誰に何と言われようとエルファバを選ぶ、その心意気がひたすらカッコイイ。

なにより、身分が高いゆえの気品は隠せない。生まれ持ったカッコよさと大きな人間性の変化が、上川さんの王子様ボイスにピッタリすぎる。

阿部よしつぐ

私が初めて生で観劇した『レミゼ』のアンジョルラスはこの方だった。顔がぐしゃぐしゃになるまで泣いた。阿部よしつぐさん。

この方の代表作だと思っているのが、劇団四季『ノートルダムの鐘』のジプシー、クロパン。「人間と怪物、どこに違いがあるのだろう」と問いかけられてグサッと来た記憶が焼き付いている。

お祭りや奇跡御殿での陽気な歌も、虐げられてきた悲しさがフッと滲み出るような歌も、訥々と語りかけるような声だった。主張するよりも、心の奥底に密かに入り込んでくるような。

なななんと、『えんとつ町のプペル』大阪公演で、あの鉱山泥棒スコップを演じた。

スコップって藤森さん以外にできないでしょ?と信じていたので本当に申し訳ないのだが、阿部さんが正確な音程で歌うスコップのテーマソングがYouTubeに載っており、見事すぎてひっくり返った。観たかったぁーー!

阿部さんの声はとにかく響きが良い。艶のあるデカイお声。この声でシズ大学時代のアホな歌とエルファバとのデュエット曲でギャップを見せてほしい。

ネッサローズ、ボック、マダム・モリブル、オズの陛下

ここからは1人の登場人物につきお一方ずつとなります。

ネッサローズは期待の若手、加藤梨里香さん!

ネッサと聞いて、『CROSSROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』でジプシーの少女アーシャを演じた加藤梨里香さんが真っ先に思い浮かんだ。個人的に今後のご活躍がとても楽しみな若手さん。

純粋で可哀想な足の悪い少女だったのに、姉のエルファバが権力に背を向けたことでマンチキン総督を継がなければいけなくなった。おまけに想い人のボックには振り向いてもらえない。

前半のプリンセスから後半の闇落ちまで、加藤さんの豊かで伸びやかなお声を聴きたい。

ボックの劣等感と絶望は、小池徹平さん!

贅沢すぎ?でもね、『デスノート・ザ・ミュージカル』で拝見した小池徹平さんのLがすごすぎたの。お声は太くもなく、かと言って正統派のテノールでもなく、ケルト神話に出てくるエルフのような独特な雰囲気がある。

マンチキン族、つまり小人族なので背の小ささに劣等感を持ちながらも、とびっきりの美女グリンダに首ったけ。後半では『オズの魔法使い』に出てくる例のあのキャラクターに変身させられてしまう悲劇が待っている。

一筋縄ではいかないこの役、小池さんの演技で魅了されたらボックがもっと好きになれそう。

マダム・モリブルは、春野寿美礼さんのダークネスを

こっちも贅沢すぎ?だよね。ソロが少なすぎて春野寿美礼さまでは勿体なさすぎかも。でもね、とっても悪~い春野ママのお声が聴きたい。

春野ママは直近の作品で『ラブ・ネバー・ダイ』のマダム・ジリーがあり、いい人でありながらも心のダークネスと闘う。『ロミオ&ジュリエット』のマダム・キャピュレットも、罪と罰を背負った母の危険な歌声が耳に心地よすぎた。

マダム・モリブルは、最初はエルファバの味方であり良き教師だと思われていたのに後半で本性を現す。貫禄ある演技が必要とされる台詞劇が主ではあるが、サラリと歌えば完璧にこなしちゃう。

そんな恐ろしい女性、春野さんのお声だったら気持ちよくて酔っちゃいそう。

オズの陛下は村井國夫さまの存在感で

この方がオズの中心にドンと腰を据えていたら、それは寛猛自在の政治になるでしょう。村井國夫御大。

先日The Gentlemen’sのコンサート(こちらの記事で感想をどうぞ!)で、御年80歳にしてなお健在な歌声とビシッと伸びた背筋にひれ伏したい気分になった。『レミゼ』伝説のジャベール警部に『ラ・マンチャの男』テーマソング、なんなんだこのカッコ良すぎる渋みは。

オズの陛下は、見せ場が主には第2幕に来る。エルファバとの掛け合いやラストシーンが最重要と思うが、気のいいオッチャンっぷりと腹黒さを絶妙な塩梅で切り替える。

第1幕のラスト直前まで隠していた支配者としての怖さと、人間として追い求めていた幸せを知らずに失ってしまったときの激しい後悔。魔法使いと名前は付いているが、作品中いちばん人間臭い登場人物かも知れない。

村井さま、その低いスパニッシュ・ギターのようなお声で是非!

最後に

いかがでしょうか?私と同じ予想をされた方、いらっしゃいますか?ほかにこの人も!という俳優さんはきっと皆様の頭の中においででしょう。

劇団四季のオリジナルキャストだった方々をエルファバにと望んでおられる方もいらっしゃると思います。私も劇団四季のCDを何百回も聴きました。しかし、今回は映画で描かれた登場人物の印象を大切に考えてみました。

本当にこの中からどなたかがキャストに選ばれたらとても嬉しいなと思っていますが、果たして…?

ここまでお読みいただきありがとうございました。本物のキャスト発表まで楽しみに待ちましょう♪

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