石井一孝「君からのBirthay Card」楽曲紹介!【2025年1月25日上演】【ミュージカル俳優のオリジナル・ミュージカル】

ミュージカル俳優&シンガーソングライター・石井一孝さん制作のReading Style Drama「君からのBirthay Card」

2025年1月25日の上演までもうすぐ。チケットはまだ発売しています。作品を一人でも多くの方に知っていただくことを願っています。

この記事では作品中に使われる楽曲をご紹介します。なんと全曲、石井一孝さんのオリジナル

初めてこの作品をご観劇される方は、曲だけでも予習しないと絶対にもったいない!万全の態勢で楽しむため、ぜひ最後までお読みください。

「君からのBirthay Card」イチオシの3曲

ミュージカル俳優かつシンガーソングライターでもある石井一孝さんが生み出したオリジナル曲は正直、どれも大型ミュージカルに全然負けていない。30年の膨大な勉強量に基づいているためだ。

中でもこれだけは逃すなという超イチオシ曲は以下の3曲。

ぬくもり

石井さんのオリジナル曲でも最高傑作と個人的には思う。この作品のための書き下ろし曲。

石井一孝さんはミュージカル俳優の中でもトップ3を争うデカい声が自慢。その石井さんが声量ではなく表現のみで勝負する曲。コンサートでも何度も歌われているが、そのたびに目頭が熱くなる。

ピアノ1本の芝居歌。芝居歌とは、歌唱力で圧倒するようなアリアとは違ってお芝居の台詞の代わりにメロディがついている歌のこと。

つまり、役者さんとしての本領が発揮されている。

眠っている妻に向かって優しく囁くように歌う。ささやかな美しさ。手をつないで歩く景色。いちばん近くで見守ってきた笑顔。それらすべてを愛おしむ、純真な思いがそこにある。

これはきっと、自分の夫や恋人にも子守歌のように歌ってほしいと思える。

No Rain, No Rainbows

物語の最後、壮大に歌い上げる。物語の幕を下ろすにふさわしい名曲。

ハワイの格言 “No Rain, No Rainbow” は文字通り、雨が降らなければ美しい虹はかからないという意味。裏を返せば、冷たい雨に打たれても必ずその後には希望を見出せるということ。

数えられないはずの「虹(Rainbow)」を複数形にしたのは、この曲を聞いたみんなの心に希望の虹がかかりますように、という願いが込められている。

もともと2008年にリリースされた4枚目のアルバム「同じ傘の下で」に収録されており、YouTubeでも視聴できるが、この作品のために歌詞が一部書きかえられた。もちろん編曲も。

この曲で「ああ明日からも頑張って生きよう」と心から思える。

夜の雲

物語の中盤、ものすごく切ないシーンで歌われる。夜道を歩きながら、泣きそうになりながら歌うバラード。

夜空にポッカリと浮かぶ雲を意識したことはあるだろうか。いつもそこにあるのに、暗さに紛れてその存在を特別なものと捉えることはあっただろうか。

当たり前すぎて大切なものを見逃したことはなかっただろうか。問いかけがグサッと刺さる。

原曲は2016年にリリースされた6枚目のアルバム「Swing in the Midnight Blue」に収録。エレキギターがギュンギュン叫ぶハードなアレンジを、しっとりとアコースティックに編曲して生まれ変わらせた。

作品のために書きかえられた歌詞が秀逸。誠実な思いを吐露する最後のラインは特に、それまでの場面でもっとも胸を締め付けられる。

「君からのBirthay Card」テーマソング

Happy Birthday
このミュージカル最大のテーマは大切な人の誕生日を祝うこと。生まれてきてくれてありがとうのメッセージを伝えること。
この曲は、作品に出てくる最初のバースデーカードに書かれているメッセージだ。大好きな恋人にこんなことを手紙で言われ、嬉しいやら照れるやら感動するやら。満面の笑みで歌われる。
4枚目のアルバム「同じ傘の下で」に収録されて以来ずっと歌われ続けている、石井一孝オリジナルのバースデーソング。まさかミュージカル曲になる日が来るとは。
でもそのくらい、伝えて欲しいしだれかに伝えたいメッセージ。
君からのBirthday Card

作品のタイトルと同じ、つまり作品の肝となる書き下ろし曲。

冒頭でまず、物語全体に流れる大切な思いを客席に伝えるために歌われる。そして後半、もう一度使われる。1つのミュージカルとして物語の芯を強くする、非常に効果的な手法。

中盤で大きな転機を迎え、悲しいシーンがあった後のこと。台詞を挟みながら、クライマックスに向けてもう一度、物語を明るく盛りあげる芝居歌がこれだ。

この曲のサビには重要な音楽的仕掛けがある。「Happy Birthday」が途中に挟まれているのだ。

つまり、石井さんが「君からのBirthday Card」を歌っているところに、「Happy Birthday」のメロディが被さってくる。

2曲のリズムがピッタリ呼応している。これにより、1人で歌っているのに「心のデュエット曲」のような深い趣が出る。ピアノの音が夫婦のきずなを結ぶリボンに思えてくる。

明るいシーンなのに、音楽の技巧と愛に溢れた台詞でグッと目に涙がたまる。

「君からのBirthay Card」完全攻略ソング

イチオシ3曲とテーマソングが主要楽曲としたら、以下の曲は脇をガッチリ固める。
明るくテンポの良い曲から涙なしには聞けないバラードまで、こちらも盛りだくさん。ぜひボーっと聞き逃さないでほしい。
Embrace You

恋の喜びを笑顔いっぱいに歌うアップテンポ。ラテン気質な石井一孝さんの、太陽のような明るさが感じられる。

恋人と付き合い始めた頃はだれしもこんな気持ちになるのではないだろうか。頭がお花畑というか、世界のすべてが輝いて見えるような。世界中でたった一人を見つけた幸せとは、そういうものか。

原曲は2枚目のアルバム「DOORS TO BREAK FREE」に収録。ほぼ変更なしで使われてきた唯一の曲かも知れない。

Cloudy Sky

物語の山を一つ越えたところ、いちばん悲しみに覆われているシーンで歌われる。

涙なしには聞けないだろうからご覚悟を。過去の公演でも、石井さんは涙をボロボロ流しながら歌っていた。初演の練習では泣きすぎて途中から歌えなくなったとのこと。

原曲は6枚目のアルバム「Swing in the Midnight Blue」に収録。歌詞が大幅に書きかえられており、実は原曲とこの作品の歌詞を比べると真の価値が分かる。

嘆きと怒りのタンゴ

台詞ではなく音楽で笑いをとる。作品中でいちばん笑えるシーン。

まず、この曲はダンスがある。石井さんと『天使にラブ・ソングを』で共演した大澄賢也師匠がダンスの振付をした。ショックでヘコんでいるシーンなので、踊りもすご~く情けない振付になっている。

しかし、ダンスよりも注目してほしいのは歌詞。なんといっても歌詞。チャップリンばりにウィットと韻の効いたスゴいやつだ。

よくもこんな色々な言葉を次々に思いつくなぁ~類義語辞典や逆引き辞書どんだけ使ったんじゃ~と思えるほどの、言葉の技巧が光る。

ノストラダムスのテーマ

いちばんマニアックな曲を。冒頭のすぐ後で使われるこの曲も、もちろんオリジナル。

まるでゴシック映画のワンシーンのような曲。隕石が落ちてくるようなエレキギターの重低音と、瘴気を放つような危険極まりないピアノ音が響くので驚かれるはず。

いきなり楽器が鳴りだし、トランス状態になりそうな重い音を背景に一人語りが展開される。そのうち「ちょっとヤバイかもこの人」と思えるような、ガツンとインパクトの強い歌が出てくる。

結婚式マーチ / 郵便局長のサンバ / 1年の歌

繰り返すがこの作品の楽曲はすべてオリジナル。もちろんバックミュージックとして楽器だけで奏でられる曲や、助っ人のチョイ役が少しだけ歌う曲もすべて書き下ろしだ。

今までは1人+アルファだったが今回はヒロインに笠松はるさんをお迎えしたため、これらの曲がどこまで使われるかは不明。しかし「あれっ、これのこと?」と思えるシーンがあるかも知れない。

流れている音楽の隅々まで味わっていただきたい。ところどころ、小技が効いていることだけは間違いない。

公演とチケット情報

「君からのBirthday Card」楽曲をお届けしました。ミュージカル・ファンの独断と偏見ではありますが、分析はあながち間違っていないはず。

この作品はあっと驚く奇抜な話ではなく、人のぬくもりを感じられる物語。心にあたたかな灯火が燃えるような物語。

その感動を何倍にも膨らませてくれるのが、楽曲の良さです。

2025年1月25日の公演では、ヒロインにミュージカル俳優&オペラ歌手・笠松はるさんをお迎えし、新しい曲も追加されるとのこと。ヒロインのソロ曲、デュエット、合わせてなんと4曲も。

このクオリティーの作品をこんなに安価で観劇できる機会はそうありません。

ミュージカル初心者の方も、学生の皆様も、友達や恋人といいもの見たいあなたも、どうか劇場にお運びください!!

【会 場】
すみだパークシアター倉
東京都墨田区横川1-1-10(スカイツリーのすぐ近く)

【チケット料金】
一般:8,500円
学生(高校生以下):4,000円
(税込・全席指定・未就学児童入場不可)

*公演日が近いため、チケットご購入は石井一孝オフィシャルサイトがベストです*

「君からのBirthday Card」稽古場見学会に行ってきました!

きゃあー!稽古場見学会で冒頭含めた3シーンを見学させていただきましたー!

まだ稽古序盤とのこと。過去の公演を知っているともう…テンポは遅いわ台詞や歌の表現はおぼつかないわ、あの完成度からは想像もつかないくらいの未完状態でした。

ここから本番までに100万回練習して、感情を入れ、メリハリをつけ、観客の心をガシッと掴むまでに磨き上げるんだな~と思うと感慨深いものがありました。

1人で歌っていたあの曲がデュエットに!?新曲がすごい!?想像の3倍オモシロいシーンがある!?期待が膨らむばかりです。

お写真もいただきましたのでどうぞご覧ください♪

こちらの記事では公演の詳細情報、および制作のきっかけ、登場人物、スタッフ、作品の成長など基本情報をご紹介しています。ぜひご一緒にどうぞ!

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